傷物語-こよみヴァンプ-

FEEL

傷物語は公開時にすべて映画館で観ています。
が、今回の再編集版も観てきました!
面白かったのに一度も観返していなかったので、いい機会だと思ったんですよね。って、冷血篇公開から7年経ってるんですね。そういや私は当時VRで傷物語のコンテンツを観ていた。と考えると、確かに時間を感じます。

今回もとても面白かったです。映画3本分がきれいにまとまっていました。
思ったことつらつら書いていきますね。

忍野メメ(Cv.櫻井孝宏)かっこよすぎ問題

傷物語を観返したいと思った理由の第一位は「あのべらぼうにカッコよかったメメさんを再び観たい」です。
いやぁ、凝縮されていたぶん、メメさんの出番もすぐに来て、最初から最後までカッコよかった。
櫻井孝宏を堪能しました。ありがとうございます。

なにかいいことでもあったのかい?

メメさんがなんでそんなにカッコいいのか。キャラがいいのはもちろん認めます。
でもね、断言するけど、CVが櫻井さんじゃなかったらここまでカッコよくはならないですよ!!!!!
今回ひしひしと感じたのは、この忍野メメの決め台詞が何度も出てきたからです。

決め台詞のあるキャラってキャラ立てしやすいですよね。
でも、アニメになったときに「うん、決め台詞言ってんな」で終わる場合がけっこう多い。
決め台詞を活かすも殺すも声優さん次第だと思います。

その点、こよみヴァンプにおけるメメさんの「なにかいいことでもあったのかい?」は、もう、ぜーーーんぶ違うの!!!! その場に最も適した言い方になっているんです。
登場のときの「メメさんTSUEeeeee!!!!!」の貫禄も、途中でのらりくらりとかわす意味合いも、櫻井さんにかかればお手の物でした。4回くらいあったのかなぁ、もう毎回「ひぇぇぇ」ってなってたよ私は。

決め台詞をちゃんと決め台詞として聴かせてもらえる。忍野メメ、カッコいい。

おにあいだね

って言ってたのか定かではないけど、最後のほうで「おにあい」という言葉を阿良々木くんに向けて放ったとき(いつだったかも曖昧……)、「お似合い」と同時に「鬼合い」という文字面が私には見えました。

言葉遊びが売りの一つである西尾さんの作品において、文字が見えないアニメでの制作には頭を抱えることがあると思うんです。だからこそ、テレビシリーズでは文字が頻繁にカットインしていたわけで。たぶん。

でも、このときは文字は無かったのに、「鬼合い」と聞こえたから、本当に櫻井さんすごいなと思いました。
文字の背景を表現する力のある声優さんは、私の中では数えるほどしかいません(たとえば健児さんや明夫さん)。

助けない。手は貸すけど。

なに、セリフ集なんか?? と思うけど、このスタンスこそ忍野メメなので。
傍観者として、バランサーとして、助けないけど、決めないけど、導いてくれる人。分岐を示してくれる人。
阿良々木くんの青さにも、付き合ってくれる人。
責任は取らないし選ばせる。でもできることは全部やってくれる。そこから救いを見出すかどうかは相手次第。

今回も、全員で不幸を分け合う道を教えてくれた。
わざわざ阿良々木くんの青さを嗤ったうえで、最善策を教えてくれるところが本当にニクいよね。
まぁ、最善といっても、“顧客である阿良々木くんにとっての”にすぎないわけですが。

バランサーとしては、キスショットを生かすことは決して最善ではなかったはずなんだよね。
それでも選ばせたのは、メメさんが阿良々木くんの青さをまぶしく感じたからなんじゃないだろうか。

羽川さんと阿良々木くんの描写

けっこうカットされていました。
旧傷物語は2章の熱血篇で、羽川さんに感情移入しすぎて泣いたんですけど、この編集ver.ではそこまでいきませんでした。
これは……よかったなって思います。

なんでかというと、フルで描かれると「は? どういうことなん? なんで羽川さんと付き合わないの?」という気持ちが爆発するからです。
新学期に待っててくれって言いながら、新学期になったら別の女とあっさり付き合いよるんですわこの男……

いや、なぜなのかはわかっているんです。
羽川さんは「好き」という決定的な言葉だけは言えないんですよ。でもひたぎさんは言えるんですよ。
そういうストレートさが、言葉で伝えることが、阿良々木くんには必要だったんだとわかっています。

でもさぁぁぁぁ、ここまでさぁぁぁぁ、いろいろしてさぁぁぁぁ。
って、フルで描かれたら思っちゃうので、そういうモヤモヤが起こらなくてよかった。

羽川さんはかわいかったが、やはり常軌を逸している(境遇が境遇なのでもちろん仕方ない)。

キスショットは真綾ちゃんにピッタリの役

幼女から成年まで幅広く演じる必要があるキスショットは、真綾ちゃんにピッタリだなぁって改めて思った。
なんだかんだで私はどのバージョンよりも忍が一番好きだけど、かわいさと妖艶さが両方出せるのは真綾ちゃんの強みですよね。
とはいえ、このころより今のほうが大人ボイスが上手になったなーって思います。

ひろしさんの阿良々木くんはよい

つらつらと書きすぎて見出しがなんだかなぁなんですけどもまぁいいか。
いつもの物語シリーズよりしゃべらないので表現が難しかったはずですが、そのうえでの阿良々木くんらしさや感情がしっかり出ていて、ひろしさんもやっぱりピッタリだなぁって思いました。叫びの演技とか息遣いとかよかった。

阿良々木くんも常軌を逸しているんだけど(物語シリーズの登場人物は全員である)、ひろしさんの上品な声によって「正常なのかも?」という錯覚が生まれるのがいい。

総評:物語の面白さだけでなく声優さんたちの演技を堪能できる映画

登場人物の少ない作品で、出ている声優さんが実力のあるベテランばかり。
物語自体の面白さもあるし、シャフトの独特の映像も味がありますが、やはり声優さん一人ひとりの演技が光る作品だったなって思います。
改めて観てもいい作品だった。そして櫻井さんのすごさを実感しました。まじほんと、「櫻井さんは失えないからね!?」と各方面に言いたくなりました。

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