『進撃の巨人 The Final Season』 完結編(後編)

FEEL

終わったーーーー!!!!! 長かったしんどい鑑賞の月日がついに終わり、ホッとしています。
しんどいのに観続けたのはもちろん、面白かったからです。数えきれないほどの物語に触れてきた私から見ても、この話は圧倒的に面白かった。予測できない展開の数々を、口をぽかんと開けながらこれまでずっと観てきました。

初っ端からネタバレ全開で感想を残します。

結末について

エレン

ミカサがエレンの首を音もなく切ったとき、「あ、殺すのか……」と、心がスンと静まりました。
ここに至るまでに気持ちが盛り上がっていて、泣いてもいたのですが、一気に凪になったというか。

エレンが生き残ったとしても、表面上、死んだことにしないと生きていけないだろうというのはわかります。あそこまでの大殺戮はRPGでの魔王の所業よりひどいですからね。生き残った人間たちからしてみたら、エレンがのうのうと生き続けるのはたまったものではないでしょう。
何やら虫のようなエネルギー体が、エレンがいる限りうごめき続けていたようなので、殺すしかなかったのかもしれない。でもそれも、エレンが考えを改めたら消えたんじゃないの?

スッと終わらせるには、殺しちゃうのが早いのはわかります。一番きれいだとも思う。
エレンが死んだから巨人になっちゃったジャンたちも元に戻ったんでしょう。
だけど、どこかで私は殺さない選択肢を望んでいました。進撃はずっと私の予想の遥か上を走っていたので(エルヴィンじゃなくアルミンが生き残ったこと以外)、規格外の結末に導いてもらえることを期待していた。
仕方ないよね、これが最善だよね。わかってはいます。でも、残念でもありました。

エピローグ

物語は、戦争の継続を示唆して終わりました。
ここまでみんなが心臓を捧げてきても、戦いは終わらない。まるで何もかも無駄になったかのように争いは続く。という終わり方にしたんですね……

作者さんはとことん、人間という人種を愚かなものとして描きたいみたい。
私、ぶっちゃけ地ならしだって、作者さんがやりたかっただけじゃないかなと思っている。作中でエレンとアルミンが言ってたけど「世界滅びろ」と念じたことがある人は、たぶんそこそこの数いますよね。「会社に隕石落ちないかな」とかね。作者さんも強く絶望していたことがあるんじゃないだろうか。書いていた頃かどうかはわからないけど。この作品は、作者さんのセルフヒーリングだと思う。

作品ってそういうものだと思うから、それでいいんですけどね。

とはいえ作者さんの中には希望もあるのです。「人間という人種は愚かだが、例外もいるし、愚かじゃない瞬間もある」という描かれ方だったから。みんな必死で生きていた。美しかったです。

最後、エレン風の男の子がエレンの頭が根っこに埋まっている大樹を発見したところで終わりました。また何か始まってしまうのでしょうかね……

感動したところ

私のボルテージがマックスに上がったのは、進撃の巨人が生み出した白い巨人たちが、独自の意志をもってミカサたちを助け始めたところでした。
ピンチを助けてくれるモブの存在にとても弱いので、ここで泣きました。
意志の力が奇跡を起こす。大好物。

エレンとミカサ

もう少しなんか……人間でいる間に心を通わせ合ってもよかったんじゃない? 精神世界みたいなところでだけじゃなくてさ……という消化不良感があります。
最後の生首とのキスにもまったく心動かなかったな私は。

精神世界でのアルミンにはあんなに素直なのに、本人に対しては全然素直じゃなかったの、本当になんだったんだ。男性陣はあれを見て「男ってああいうものだ」とかのたまう気なのか? 改めたら? って私は思うのだけど。

殺さなきゃいけなくて、他の男を好きになるのも難しくて、って状況にミカサを追い込んだこと、私はわりと許せません。好きの一つも言わずになんなんだ本当に。

アルミン

彼も主人公だったんだなぁって思いました。とてもよかったですね、アルミン。

動かない自分の体を見ながら「僕は自分が嫌いだ」って言ったとき、そんなセリフを吐く人がこの世からいなくなってほしいと思った。
自分が自分を嫌って、いいことなんて一つもないよ。誰の目で自分を見ているの? って、このセリフを吐く人全員に言いたい。たぶんそれは、あなたの目じゃないから。

アルミンはこれまで、自分にできることをずっと一生懸命にやってきて、それなのに「至らない」なんて感じていて、生きづらい子だなぁと思いました。
でも、一番報われたのは彼なんじゃないかとも思う。自分と向き合って、最終的には受け入れたからなんでしょうか。

アルミンが幸せでいてくれると嬉しい。たとえ戦乱の世が続いたとしても。

総評

もう最初の頃のことは覚えていないけど、思い返してみても、「面白くなかったことがない」という印象です。問題はどんどん移り変わっていって、想像していなかったところにまで連れていかれたけれど、どのフェーズでも先の読めない面白さがあったし、絶望したりスカッとしたり、それぞれの生き方に考えさせられたり……自分を見つめるきっかけにもなりました。

映像もすごかったし、アニメ史に残していい作品じゃないかなと思います。
誰かに勧めたいかというとそんなことはない。私はよりもいとかスキップとローファーとか観てほしいけど、物語の面白さに没頭したいなら進撃は選択肢に入る。

最後まで見守れて感無量です。ありがとうございました!

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