2021/日本/監督:吉浦康裕/制作会社:J.C.STAFF
『イヴの時間』の吉浦監督の最新作。公開時に気になっていたのに結局観に行かなかったのですが、ネトフリに入っていたので早速鑑賞しました!
いやーボロ泣き……
粗というのかなんなのか、一部の人に「そんなばかなー」って笑い飛ばされそうなことはたくさんあったんだけど、私には響きました。好き。
急に歌い出すAIのシオンに私も「わぁ~~~……」と最初は若干引いていました。
だけどゴッちゃんとアヤちゃんを仲直りさせるべく、雨の中歌い出したときになんかウルッときちゃってね!? なんで!? 音楽の力???
で、サトミちゃんをソーラーパネル群に連れ出して、『ムーンプリンセス』(シオンが小さな頃からずっと大好きなディズニーっぽいアニメ映画)っぽい景色を見せながら他の友達とも一緒に歌うシーンで号泣。
サトミちゃんが「私こういう景色をずっと見たかった!」って言ったときにも号泣。
まぁ、そのあと一気に急転直下なわけだけれども。
それから、シオンが実は昔トウマくんが改造したAIの残滓だってわかったところで、また泣きました。
8年? も前の「サトミを幸せにして」をずっと大事に抱えて、消されそうになったらネットに逃げ出して、別のAIを乗っ取って(たぶん)、その命令を果たそうとした。
冒頭のシオンの突飛な行動が、ここで「だからか!」という感動につがなる。うまい。
実をいうと、単純にコレ、めっっっちゃ怖い話です。AIが命令を聞かない(ある意味聞いてるんだけど)、勝手に逃げて勝手に別の機械に生息する。怖すぎる。
でもやっぱり私はさ、この、人間が失いやすい純粋さやひたむきさ、信じる心、“閃光のように”かつ“美しく”生きる姿にどうしようもなく惹かれるんですよ。
サトミちゃんの夢が叶ったところの涙は、「幼い頃の夢を大切にしてくれる存在」に対する喜びだろうなぁ。私もそういう人を求めていたから、一緒に叶えてもらえた気になったんだと思う。
これはAIの話ではあるんだけど、こうやって、強引にでも人間の本心を引き出させる存在が、たぶん、特に日本人には必要なんじゃないかって思う。少しずつ緩んできているとは思うんだけど、やっぱり同調圧力が強くて、世間体が気になって失敗を恐れる人が多い国だと思うんだよね。
本当はさ、本音(ホントの本音ね。これも説明すると長くなるんだけども)をただ伝えるだけで、人間ってもっと通じ合えるはずだから。
気になったのは、サトミちゃんのお母さん。
もうさ、サトミちゃんがさ、「お母さんの顔色をうかがって生きてきた娘」の典型で……痛かったほんと。これ、お母さんは気づいてないのよね。「いい子に育ったわ~」って思ってる。つらい。
自分の幸せよりお母さんの幸せを優先させちゃうタイプ。お母さんが幸せじゃないのに自分が幸せになっていいわけがないって深層心理で思っているタイプ。
呪縛は少し解けたと思うけど、お母さんはまだたぶん気づいてない。どれだけサトミちゃんに気を使わせてきたか。今後も自分は自由に仕事にまい進するんだろうな。
しかし、未知のものに対する順応力や柔軟な考え方に関して、大人は子どもに敵いませんね。
シオンに交際申し込んでたサンダーくんもとてもよかったなぁ。
主役の二人とトウマくんが声優さんじゃなくて。主役二人はやっぱり若干違和感あった。トウマくんは私はよかったと思う。まぁ、声優さんのほうがもっとよくなったとは思うんだけど。
土屋さんの歌は素敵でした。まっすぐで。柔道のところの曲好きだったな。
歌って感情をとても乗せやすいツールでいいですね。私も歌が好きだから、その威力もこの映画で感じました。みんなだんだんミュージカル展開に抵抗なくなっていくの面白かった。
あと津田さんがめっちゃ悪役でとってもよかったです。
たぶん繰り返し観ることはないと思うけど、好きでした! 観てよかった!


コメント